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ホテル・アーカイブズ通信 - http://www.hotel-archives.org
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ごあいさつ
このメールマガジンは、実際に泊まったホテル・リゾート・旅館を、泊まった人の視点でご紹介する目的で発行しております。 国内、海外をアットランダムに取り上げていきますが、将来きちんと整理して、データベースにしていこうと思っております。

北海道の小さくて美味しい宿シリーズのトリは、全国にその存在を知られるオーベルジュ「maccarina」。 野菜料理に目がないという投稿者のティンブリーミーさんが、ここ3年、毎年訪れる、その美味しい料理の秘密は・・・?

「ホテル・アーカイブズ通信」 発行人
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TODAY'S HOTEL Volume.18
Released at 30 Sep. 2003
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maccarina
基本情報 | basic info about hotel
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名称:
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マッカリーナ (真狩村/北海道)
所在地: 北海道虻田郡真狩村字緑岡172-3
TEL: 0136-48-2100
FAX: 0136-45-2241
室数: ツイン3室 デラックスツイン1室
主な施設: レストラン 宿泊者専用サロン  
URL: なし
プロフィール: 野菜中心のフレンチで名高いマッカリーナは、蝦夷富士「羊蹄山」南麓の真狩村に1997年にオープンし、 故田中一光氏がアートディレクションを担当するなど、その味だけでなくしつらいにもこだわりのあるオーベルジュ。 札幌から車で2時間半、新千歳空港からも車で2時間という立地ながら、ランチまたはディナーだけでも行く価値がある。
泊まった部屋:

デラックスツイン
1室 40,000円(1泊2食、2名分、税サ別)

撮影時期: 2003年8月 (一部2002年11月)
投稿者 ティンブリーミー
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詳細情報 | Details

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羊蹄山が産み出す名水が、マッカリーナの料理の基礎を作っている。写真は、マッカリーナから車で 30分ほどの北東麓にある京極ふきだし公園から見た羊蹄山。観光客に混じり、大勢の人がポリタンクを抱えて湧水口に 水を汲みに来る。マッカリーナのスタッフにとっても水汲みは日課と聞いた。
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その羊蹄山は、11月はじめには雪に覆われる。これは2002年11月に訪れた際の写真で、 手前にあるのがマッカリーナのレストラン棟。この横にある宿泊棟は、びっくりするほど小さい。 ここは、元来ウルグアイラウンド対策の農業用補助金で建てられた研修用施設。だから客室数が少ないのか。
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宿泊棟にある宿泊者専用サロンは、大きな窓に囲まれ、いつも花が飾られている。 写真の反対側にはセルフサービスのバーカウンターがあり、ソフトドリンクの他、ウィスキーやリキュール類も フリーでいただける。おかげで、着いたらまず一杯、ほろ酔いかげんで昼寝してからメインイベントである ディナーに備えるというのが習慣になってしまった。
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3回目の訪問で、ようやく宿泊できたデラックスツインの室内。広さが40平米くらい、 バスルーム、トイレ、洗面室が別々になっている。インテリアはそっけないくらいシンプルだが、 大きく取られた窓の外に木々が繁り、ゆったりした印象がある。ちなみに、ツインルームは30平米弱の広さで、 ユニットバスだが居心地は悪くない。
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デラックスツインのシッティングスペース。ここで、宿泊棟のライブラリーから 借りてきた料理本をひもときながら寛いでもいいし、、外の景色(羊蹄山が見えるのは1室のみで、 デラックスツインからは見えない)を眺めながらぼーっとするのもいい。冷蔵庫には羊蹄山の名水が入った ピッチャーが用意されていて、これもまた楽しみの一つである。
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夏だというのに、レストラン棟の入り口にかかっているリースはすっかり冬の装い。 でも、かえって北国の雰囲気が感じられ、違和感はない。インテリアのセンスの良さに、これから いただく料理への期待感が一気に高まる瞬間である。
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ウェイティングスペースを兼ねたロビーは広く、すぐ外にある中庭ではハーブが 栽培されている。席に案内されるまでの時間、マッカリーナが紹介されている雑誌や新聞記事を見てもらい、 さらに期待感を高めようという仕掛けかもしれない。冒頭でふれた農業用補助金云々の知識はここで仕入れた。
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10種類以上の野菜の下に、丁寧に作られたテリーヌや煮込みが隠された有名な前菜(写真左)、 甘エビのムースをカプチーノ状のソースアメリケーヌが覆っているグラタン(写真右)等、デザートを除いて 6皿のディナーは、材料の新鮮さ、火の通し方共にやはり野菜のおいしさが際立つ。肉か魚を選択するメインも主役は野菜。 晩秋には、じゃがいものキタアカリや甘〜いポロ葱が楽しみになる。
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さんざん野菜を堪能したあとに、2皿のデザートが続く。今回はジェラートの盛り合わせと 桃のコンポートだった。プチフールとハーブティー(コーヒー)にたどり着く頃には、おいしいだけでなく、 いかにも体に良いものをいただいたという満足感で一杯になる。3回訪れたが、水準は着実に上がっているという印象をもった。
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マッカリーナでの一番の楽しみは、実は朝食。前夜の饗宴のことなどすっかり忘れてテーブルにつき、 山盛りの野菜サラダや自家製ソーセージ、行くたびに変わる卵料理に焼きたてのパン、絞りたての牛乳など、 盛り沢山かつ贅沢な料理にカブリつく。自家製ジャムをはじめ、どれも丁寧に作られていて、とても繊細。 でも、取れたての葉っぱは噛むとバリバリ言うほど野性的。宿を発つ前の最高のもてなしになる。
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<泊まってみて>
宿泊は1日4組までのはず。しかし、ディナーには「どこから来ているんだろ」と思わせるほどテーブルがうまっていました。 かのミシェル・ブラス氏が、ウィンザー洞爺オープン前にここの厨房で料理を試作し、食材の豊かさを実感したという環境、 最高の野菜類とそれを生かす腕の冴え。これらが揃えば、どんなに遠くからでも食べに来る人がいるのです。ちなみに、 どうしても部屋が取れない時には、目の前にあるまっかり温泉のこぎれいなコテージに泊まってディナーを 楽しむというのが裏技。最近では、ウィンザー洞爺に泊まってマッカリーナでランチを、というグルマンの方もいるとか。 でも、朝食はマッカリーナに泊まらない限り、味わえませんが・・。
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編集後記 | From editors

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味覚の秋を先取りしたような「北海道の小さくて美味しい宿」、いかがでしたか。料理の写真を見ていたら、 急に空腹を感じてしまいました。ところで、この「ホテル・アーカイブズ通信」が、配信でお世話になっている Pubzine の 優良メルマガに選ばれました。これからもご愛読していただけるよう、厳選した情報をお届けできればと願っております。 さて、次回は、白砂のビーチと透き通った海の色が旅ごころを刺激する島リゾートをご紹介します。そろそろ冬の旅を 準備し始める頃でしょうか。

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