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ホテル・アーカイブズ通信 - http://www.hotel-archives.org
HOTEL ARCHIVES
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ごあいさつ
このメールマガジンは、実際に泊まったホテル・リゾート・旅館を、泊まった人の視点でご紹介する目的で 発行しております。 国内、海外をアットランダムに取り上げていきますが、将来きちんと整理してデータベースにしていこうと思っております。

今週は、日本ではめずらしいB&Bをご紹介します。城下町金沢の閑静な住宅地にある、築100年近い民家を改造した、カメリアイン雪椿という宿です。 6室しかない小さな宿ですが、ゲストがくつろげるスペースを館内にいくつも設けています。 蔵を改造した隠れ家っぽいところ、小さな庭をガラス越しに眺めるパティオのようなところなど、好みや気分次第で何通りでも楽しめる居心地のよい空間でした。
「ホテル・アーカイブズ通信」 発行人
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TODAY'S HOTEL Volume.54
Released at 22 June 2004
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カメリアイン雪椿
基本情報 | basic info about hotel
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名称:
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カメリアイン雪椿
所在地: 石川県金沢市小将町4-17
TEL: 076-223-5725
FAX: 076-223-5798
室数: 6室
主な施設: レストラン ラウンジ
URL: http://www.camellia.gr.jp/
プロフィール: 兼六園のすぐ近くにある築100年近い民家を改築して1988年に開業。オーナーのご主人が接客を担当し、奥様がキッチンで腕をふるう、とてもアットホームなB&B。 館内にはアンティーク家具や、レトロな置物などが渾然と置かれているが、客室内はいたってシンプル。最近はアジア諸国からのゲストも多いとのこと。 金沢を愛してやまないご主人が丁寧に観光案内をしてくれる。
泊まった部屋: スイート 2名利用の1名 1泊朝食付13,650円(税サ込)
撮影時期: 2004年5月
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詳細情報 | Details
zoom 写真をクリックすると拡大写真がご覧になれます。
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カメリアイン雪椿の外観。格子戸のある門が歴史を感じさせる。付近は金沢市内の中心部にある閑静な住宅地だが、隣はオフィスビルになっていて、カメリアイン1軒だけが往年の姿を残している。 写真には写っていないが、3台分の駐車場が右側にあり、客室の一部はその2階部分にある。
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玄関を入ってすぐ左を向くと、こんな空間が目に入ってくる。短い廊下のつきあたりには、パティオとでも呼びたい小さな庭に面したラウンジがあって、左奥の扉は蔵を改造したラウンジにつながっている。 写真には写っていないが、入ってすぐ正面に小さなレセプションデスクがあり、ここでチェックインの手続きを行う。
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上の写真の奥にある庭に面した、明るいラウンジ。一面のガラスの向こう側にあるレンガ壁に囲まれた庭を背に、籐の椅子が置かれており、ソフトドリンク(無料)やセルフサービスで楽しめるアルコール類が準備されている。 こうしたラウンジには灰皿が用意されているが、客室内やレストランは全面禁煙。
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雑誌に取り上げられると必ず出てくる蔵のラウンジには、すわり心地の良い皮の椅子があり、一度すわると動きたくなくなる。 2階の高さまで吹き抜けになっていて、隅にある階段を昇ると、まるで少年の隠れ家のような小さなロフトがあり、そこに置かれたi-Macを使って無料でネットに接続することができる。 外でディナーを済ませてきて、ここでくつろいでいたら、オーナーが美味しいコーヒーを出してくださり、すっかり話し込んでしまった。
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エントランスの右側のドアを抜けると、左手にレストラン、右手に写真のくつろぎスペースがある。 アンティークのことはよくわからないが、由緒ありげな品々がさりげなく置かれてあり、それらをじっくり眺めているだけでも相当な時間がかかる。 館内の随所に本棚もあり、こうしたしつらい全体にオーナーの趣味の良さを感じた。
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2階への階段を昇りきったスペースに設けられたラウンジにも、お茶やハーブティーのティーバッグが用意されており、自由に飲むことができる。 客室は、今回宿泊したスイートを除けば決して広くないが、わずか6室の小さなB&Bなのに、くつろぎ空間は以上4箇所もあって実に充実している。 ここに泊まったら、こうしたスペースを積極的に活用して休息し、あるいは、おしゃべりを楽しみたい。
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今回泊まったスイートは、2室を1室に改造したもので、広さは30平米くらいと思われる。写真は寝室の奥から、シッティングスペース方向を写したもので、エアコンのかかっている壁の向こう側に出入り口がある。 オットマン付きの椅子の後ろには、大きなクローゼットがあり、中には引き出しがたくさんあるドロワーも備えられていた。
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2つある窓の間に置かれた、小さなデスク上にTV、壁に変わった形の鏡がかかっていた。窓にかかるオーガンジー生地のカーテンは、すそにゆりの花を刺繍した、とても素敵なデザイン。
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ベッドはごく普通の幅のシングルが2台。ダブルの毛布がきっちりベッドメイクされていたのだが、心地よく眠るために全部はがさなくてはならなかった。 ヘッドボードの上には壁の幅いっぱいに陶板画が飾られている。童話の挿絵のような、ほのぼのした感じだった。 ちなみに、スリッパはあったが、浴衣やパジャマの用意はないので、持参することが必要。
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バスルームは、少し広めのユニットタイプ。規模が小さいのに給湯も安定していて、しっかりしたファシリティだと思った。
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レストランは、小じんまりした庭に面している。この庭は、建築当時の持ち主が、京都からわざわざ庭師を呼んで作らせ、銘木、銘石がたくさんあるとのこと。 壁には、額装した襖絵が絵画のように飾られている。外国人ゲストにも日本文化に触れてもらう、いいきっかけになるだろう。 いつもは朝食のみ提供するが、通常シーズンの月曜日と水曜日には夕食をとることも可能である。

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朝食は、8時から9時までに始めればよい。椿(カメリア)の模様のテーブルマットが敷かれて、食卓を彩っている。 これは最初に出てきた薬膳スープ。白キクラゲやなつめ、クコの実などが入って、体によさそう。卵料理もボリュームがあって、しっかりした朝食だった。
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<泊まってみて>
カメリアイン雪椿は、金沢を代表する兼六園まで徒歩5、6分、中心街の香林坊まででも徒歩15分弱で行ける便利な所にあります。 にもかかわらず、昼間とても静かで、夜にはどこかから蛙の合唱が聞こえて来るような場所でした。 日本ではめずらしいB&B(ベッドとブレックファストの民宿)ということで、前々から興味があったのですが、金沢という街自体にも見どころ、食べるところが多く、自分たちの旅にはぴったりの宿だなと思いました。 「食事の美味しい金沢という街だからこそ、京都にあるような街中の片泊まりの宿をB&Bという形で作りたかった」とおっしゃるご主人との語らいも楽しく、すっかり話しこんでしまいましたが、まだまだお聞きしたいことがあるので、ぜひ再訪したいと思っています。 夜は町屋を改造した「カンパーニュ本店」という気軽なイタリアンレストランへ行ってみました。 美味しいうえに安くて大満足で宿に帰ると、ご主人から「うちでもよくご紹介する店ですよ」と言われて、思わずうれしくなりました。

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編集後記 | From editors
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季節はずれの大型台風が日本列島を駆け抜けていきましたが、お住まいのあたりではいかがでしたでしょうか。 梅雨特有のムシムシした暑さに、辛いものを食べて元気をつけようと、先日新橋駅に近い、三井アーバンホテルの中華レストランに行きました。 いただいた激辛麻婆豆腐は、一口食べた時、辛いもの好きの私でも、かなり辛いと思ったのですが、すぐにその辛さが消えて、次の一口が欲しくなるのです。 「くせになる美味しさ」とはこのことでしょうか。さて、来週は美食の宿として知られる信州松本の温泉旅館をご紹介します。 そろそろ夏休みの旅行計画が本決まりになる頃ですね。
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