Hotel Achives 通信
Today's hotel |今日のホテル Volume.70
Released at 26 Oct. 2004

一の宿 元
サプライズの連続、次世代RYOKAN
新潟と長野の県境にある妙高高原は、スキー場として古くから有名ですが、そんなところにこじんまりとした温泉旅館があると知って、訪れてみました。行ってみたら、長らく「妙高池の平ホテル」の名前で営業していたのを、「一の宿 元(げん)」と、名前から変えて再生した宿とわかり、まずびっくり。事前にホームページを見て、ある程度のイメージを描いていましたが、これほどさまざまなサプライズを発見することになろうとは予想していませんでした。
聞くところによると、比較的小規模の旅館の若ダンナの勉強会から発足した「一の宿倶楽部」という組織もあるとか。その中には、泊まったことのある「那須高原の宿 山水閣」も入っていました。ハードにもソフトにも創意工夫をしているところ、スタッフが生き生きと仕事をしているところなど、確かに共通するところがあります。従来の旅館スタイルから脱皮しつつある、こうした旅館を「次世代RYOKAN」と呼びたいと思いました。
一の宿 元
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基本情報
名称: 一の宿 元 (須弥山の湯)
所在地: 新潟県中頸城郡妙高高原町池の平温泉
TEL: 0255-86-3000
FAX: 0255-86-2009
室数: 14室(うち露天風呂付き3室)
主な施設: 男女別大浴場 貸切露天風呂 食事処 オーディオルーム ヒーリングスペース
URL: http://yado-gen.com/top.html
プロフィール: 日本百名山のひとつ妙高山の麓に広がる妙高高原で、長い間「妙高池の平ホテル」の名前で営業していたが、2003年春に名前も「須弥山の湯 一の宿 元」と改め、リニューアルオープン。 従来は、スキー宿のイメージが強かったが、今では、年間通して、ゆったりすごすことを目的とした個人客の人気を集めている。首都圏からは、長野新幹線で長野乗換え、信越本線妙高高原駅、タクシーで。車なら上信越道妙高高原IC。
泊まった部屋: 露天風呂付き 202号室 1泊2食2名利用の1名分 23,100円(税サ込み) 
撮影時期: 2004年09月

詳細情報

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えっ、これが旅館?
一の宿元(げん)の駐車場から入り口付近を見ると、ご覧の通り、かつてはスキー客を中心に考えられたロッジ風の建物だったことがわかる。外観が予想外だったので、まずはサプライズその1。2003年まで、「妙高高原池の平ホテル」の名前で営業していた。
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ぜいたくなほど広いロビー
壁にはモダンアートが飾られ、革張りのソファがたくさん置かれたロビーラウンジ。板張りでもカーペット敷きでもなく、土間というのが、いかにも田舎家っぽくていい。
右奥に見えるのがエントランスで、正面の格子で仕切られた一角がレセプション、その左がショップで、大八車がいいインテリアになっている。
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実はサプライズがいっぱいの客室
泊まった部屋は、露天風呂付きの202号室「山百合の間」。客室はすべて2階にあり、廊下はかつてのスキー宿を彷彿とさせる。
部屋の入り口のたたきで靴を脱ぎ、襖を開けると居間兼寝室があり、ご覧の通り、純和風のしつらい。広さは7.5畳で特に広くはない。家具調度品も特に凝った感じではなく、日常の延長線上。
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部屋の中に庭が・・
居間兼寝室の右手の襖を開けたら、目の前に砂利敷きの短い通路が・・。「何、これ、お庭みたい」と反射的に言葉が出てきた。まるで日本庭園の一部を部屋の中に入れ込んだかのよう。この斬新なインテリアが、サプライズその2だった。
通路の右側にトイレがあり、正面奥は洗面・脱衣スペース、左側全部が部屋付きの露天風呂。
2室あった洋室を改装して1室にしたとのことだが、トイレも入れてバスルームと一括りにすると、居間兼寝室よりも広い。これがサプライズその3。
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広い洗面スペース
小さめのユニットバスと同じくらいの広さがある洗面・脱衣スペース。ダブルシンクで椅子も2つ用意されていて、使い勝手がよい。手前に一段低いカウンターが、椅子に座るとちょうどよい高さにあり、細やかな心遣いを感じた。
バスアメニティの中に、源泉に浸してフェイスパックするようにと、温泉パックシートが用意されていた。
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広い浴室兼リラクゼーションルーム
源泉掛け流しの部屋付き露天風呂は石造りで、浴槽にたっぷり湯をたたえている。葦の目隠し越しに妙高山の頂を眺めることができる。
洗い場兼リラクゼーションスペースには、オットマン付きのしゃれた椅子が用意され、何度か涼みながら温泉を楽しむことができる。広さが8平米程度あり、ゆったり温泉三昧。おかげで大浴場に行く機会がなかった。
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童心に返る貸切露天への小路
男女別の大浴場にも、それぞれ露天風呂がついているが、敷地の一隅に貸切露天が設けられている。
手作りの竹囲いに覆われた、少し登り勾配の小路を20米ほど辿っていく間に、何だかわくわくしてきた。雨や雪の時にも手ぶらで行けるようにとの配慮だろうが、なかなか面白かった。
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自然を満喫
周囲は手入れされた庭と自然林に囲まれただけの貸切露天は、明るいうちに入るとちょっと恥ずかしいくらい。自然石を組み合わせた浴槽も野趣たっぷりだった。
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オーディオ・ビジュアルルーム
地下には、大画面のフラットディスプレイとDVD&CDプレイヤーを完備した広い部屋がある。貸切で利用できるが、30分というのは少々短いような・・。夜にはDVD上映会を開いている。冬季の悪天候の日などには便利だろう。
地下には、この他トリートメント施設もある。
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薪で炊くご飯の味は格別
1階の食事処入り口にある「かまど」が、ニッポンの原風景を思い起こさせる。
毎日薪で炊くご飯は、ちょうどいい具合のおこげができる日と、そうでない日があるとか。電気やガスで炊いたご飯にくらべて、お米の一粒一粒がふっくらしている気がした。
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地物を使い、工夫したメニュー
地元の野菜、日本海の海の幸を使い、季節感を盛り込んで、見た目にも楽しい夕食。品数も12、3品でほどよい量だった。揚げた餅と根菜の鍋は、自家製の味噌か醤油味で食卓で仕上げる。素朴な中にも工夫が感じられ、美味しくいただいた。
手前に見える、妙高山をデザイン化したオリジナルのお箸はお土産にどうぞと言われ、遠慮なくいただいてきた。
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極めつきのサプライズ!
とっておきのサプライズは、朝ご飯だった。席に着くと、すでに一口サイズのおかずが16種類、正方形のガラスの上に・・。こんなプレゼンテーションは初めてだったので、思わず声を上げてしまった。シャケなどは少し冷めてはいるけれど、これなら許せると思った。薪で炊いたご飯をおかわりしたら、おこげをよそってくれた。
食後には、セルフサービスだがコーヒーも用意されている。
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From Editor | 編集後記
まだ強い余震が続く新潟県中越地方地震で被災された方たちに、心からお見舞い申し上げます。今年は、夏から秋にかけて、相次ぐ大型台風による被害、今度は大地震。TVで被害が明らかになるにつれ、ほんとうに心痛む思いです。元の生活に戻れる日が1日でも早く来てほしいと願っております。実は、発行人もまったく関係がないとは言い切れない立場でして、読者の皆様にはたいへん申し訳ないのですが、次号は臨時休刊し、第71号は、11月9日(火)に発行予定とさせていただきます。毎週楽しみにしていただいていると思いますが、どうかご容赦くださいますよう。無事と健康が一番と痛感しています。
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