Hotel Archives 通信
Today's hotel |今日のホテル Volume.77
Released at 21 Dec. 2004

Villa San Michele
贅沢な時間を満喫させてくれる珠玉のホテル
かなり前に雑誌で読んだ一節が忘れられず、長い間あこがれていたのが、フィレンツェ郊外にあるヴィラ・サンミケーレでした。人生を豊かにするための勉強に最適と書かれていた、セレブが集うホテルに滞在するには分不相応かもしれないが、せっかくヨーロッパの文化を学ぶ旅を計画したのだからとスイートに泊まってみました。
実際、元僧院という厳粛な雰囲気とフィレンツェの街を一望できるロケーション、すばらしいホスピタリティなどなど、ほんとうに至福の滞在となりました。
シンプルというより質素という方がふさわしいインテリアにもかかわらず、いたるところに飾られた生花、よく手入れされた広大な庭、肌触りのよいリネン類など、さりげない贅沢がそこここに感じられます。
スタッフのサービスもすばらしく、たとえば、チェックアウト時にバゲージのピックアップを頼み、荷物より先に部屋を出たはずなのに、荷物が先にレセプションに到着していたのには驚きました。スタッフに追い越された記憶はなかったからです。
フィレンツェの町からは離れていますが、シャトルバスも運行されていますので、足の便も心配ありません。
かつて読んだ記事は真実を語っていたと実感した滞在でした。
ヴィラ・サンミケーレ
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基本情報
名称: ヴィラ・サンミケーレ
所在地: Via Doccia 4. Fiesole 50014 Florence, Italy
TEL: +39-055-567-8200
FAX: +39-055-567-8250
室数: 45室
主な施設: レストラン サロン プール ジム
URL: http://www.villasanmichele.orient-express.com/web/ovil/ovil_a2a_home.jsp
プロフィール: 15世紀初期に建てられたカトリックの僧院を改装したホテル。ナポレオンに接収された後は僧院に戻ることがなく、アメリカ人などの手を経て、1950年代にホテルとして開業した。 82年からオリエント・エクスプレス・ホテルズの所有。
泊まった部屋: ジュニアスイート 1泊室料朝食付き 1,100ユーロ(税別)
撮影時期: 2004年04月
投稿者: フローラル

詳細情報

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ミケランジェロ作のファサード
15世紀初期に建てられたカトリックの僧院のファサードは、ミケランジェロの作といわれ、正面2階にはその名にちなんでミケランジェロスイートがあります。このファサードは、長い年月で腐食された石材を丁寧に修復され、ルネッサンスの佇まいを残しています。
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僧院の回廊を活用
メイン棟には、レストラン、サロン、スタンダードルームなどがあります。写真は、メイン棟の右側から見た、回廊を生かしたテラスレストラン。その上には客室の窓が見えます。
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フィレンツェの町が一望のもと
テラスレストランでは、朝食、昼食が供され、ここからはフィレンツェの町が一望できます。朝食はアメリカン・ブレックファスト。
昼間は軽装だったゲストたちが、ディナーにはドレスアップして集います。テラスレストランで食前酒を楽しんだ後、メインダイニングに移り、ディナーをいただきます。夕暮れどき、食前酒を片手に眺めるフィレンツェの街の明かりは一幅の絵のようでした。
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メイン棟と庭付きジュニアスイートの外観
メイン棟の後ろ側の外壁には、みごとな藤が咲きほこっていました。石積みの壁の部分は庭付きのジュニアスイート。植栽が繁っているせいか、そこに客室があるとはすぐにわからないほど、プライバシーが保たれています。
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ガラス天井のメインダイニング
メイン棟の中庭にはガラス天井を持つメインダイニングがあります。奥に見えるのが入り口。ルネッサンス期の僧院というオリジナルの雰囲気を大切にするため、とても質素なインテリアです。
ディナーには、キャンドルが点され、ロマンチックな雰囲気になります。お料理はどれも美味しくいただきました。
ホテルでは料理教室が開かれ、トスカーナ料理を中心にホテルのシェフが教えてくれます。これは、宿泊しなくても受講することができます。
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ディナーは宿泊者以外も多い
撮影しませんでしたが、別室には「最後の晩餐」のフレスコ画が壁に残っています。
ディナーには外来客も多く来ており、このホテルにふさわしい服装で、いかにもセレブといった感じの方が多かったようです。こうした方たちのふるまいを身近に見られることもいい勉強になります 。
外国人のゲストに比べ日本人は幼く見られがちなので、過剰かな〜と思うほどのドレスアップでもちょうどよいくらいではないかと思いました。
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さりげない贅沢
ホテルのレセプションには祭壇があり、荘厳な雰囲気を感じさせます。すぐそばにある写真のサロンでは、ゲストがお茶をしたり、読書したりと思い思いにくつろいでいました。
エントランスロビー、レストラン、廊下をはじめ、客室にもふんだんに生花が飾られ、さりげなく贅沢な空間が演出されています。生花を手入れしているのを見かけたことがないのに、いつもきれいにされているのは、卓越したソフトの賜物だと思いました 。
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リモナイア・スイート
ヴィラ・サンミケーレは、フィゾーレの丘の中腹にあり、広大な斜面のあちらこちらに客室が数室ずつ分かれて建っています。
これは、かつて冬季にレモンの木を避寒させるための蔵だった建物を改装した、リモネナア・スイート。毎年ここに1ヶ月も滞在しているという、日本人のご夫婦にお会いしました。
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眺望のすばらしいプール
斜面のいちばん高いところには、かなり大きな温水プールがあります。プール際にも数室のスイートがあり、フィレンツェの町や周囲に広がるトスカーナの丘陵をひとりじめできます。
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肌触り抜群のリネンに包まれて見る夢は・・
泊まった部屋は庭付きジュニアスイートで、80平米くらいありそうなほど。キャストアイアンのシンプルなシャンデリアやベッドのヘッドボードが美しく、どっしりとした家具類が置かれ、シンプルなれど重厚な雰囲気の部屋でした。
セミダブル幅のツインベッドには、イタリアの最高級リネンが使われています。肌触りがすばらしく、おかげで良い夢を見ることができました。ターンダウン時には、持参したパジャマまでメイキングされ、ホテルの紋章付きのふかふかのスリッパが置かれていました。もっとも、このホテルには、パジャマよりレースのネグリジェの方が似合うかもしれません。
ベッドの手前に見えるのは、実はTV。見たい時には、舞台のセリのように上がってくるというすぐれものです。
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朝は小鳥のさえずりで目覚め・・
プライベートガーデンの横にある入り口を入ると正面にベッド、その左右にバスルームへの入り口があります。部屋の右側の壁沿いに入り口側からソファ、ライティングデスクが置かれ、左側の庭に面したコーナーには椅子とテーブルのセットが、ベッドの左側に大きなクローゼットが置かれています
朝は小鳥のさえずりで目覚め、夕方には黄昏色のフィレンツェの街を眼下にドゥオモの鐘の音に耳を傾ける、という時間の贅沢が味わえました。多分ミケランジェロも同じ景色を見たのであろうと想像しながら・・。
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プライベートガーデンで朝食を
部屋の入り口を入っていちばん手前にあるソファのコーナー。フルーツの他にシャンパンも用意されていました。
朝食は最初レストランでいただきましたが、3日目からはルームサービスを頼み、トスカーナの明るい空のもと、プライベートガーデンでいただきました。4泊しましたが、ほんとうに心に残る滞在でした。
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贅沢なバスルーム
カラーラ産のきれいな大理石をふんだんに使ったバスルーム。床はテラコッタ。正面にバスタブ、右側にシャワーブース、左側に個室のトイレ、バニティミラーの見えるところに、左右に分けられたシンクのうち、左側のシンクがあります。
バスアメニティはブルガリで、入浴剤までありました。タオル類、バスローブはふかふかで、とても肌触りのよいコットン。
シャワーは頭上も含め4方向から放水され、まるで洗濯機の中にいるようでした。
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セパレイトされたシンク
寝室からはウォークスルーできるように設計されたバスルームの洗面スペースは、バスタブのある一角の手前、左右に分かれているので便利でした。
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From Editor | 編集後記
今年最後のホテル・アーカイブズ通信、いかがでしたか。今年1年を振りかえってみますと、身辺があわただしい中、何とかほぼ毎週発行できて、ほっとしています。 これも、毎週増え続ける読者の皆様の存在と、貴重な写真と体験を提供してくれたサポーターの方々のおかげと感謝しております。来年もさらに充実したメールマガジンをお届けして、個人旅行を楽しむ方たちの一助となれたらと思っております。 年明けは、1月11日(火)に第78号を発行いたします。どうぞ、よい年をお迎えくださいますよう。

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