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Today's hotel |今日のホテル Volume.89
Released at 05 Apr. 2005

菊水楼
伝統と格式を今に伝える料亭旅館
すっぽん料理を食べるのを目的に京都を訪れた際、たまには奈良に泊まってみようと思いたち、選んだのが奈良ホテルと菊水楼でした。
電話で予約した時、宴会に使うことがあるので、部屋のリクエストを受けられないと告げられ、少々機先を制された気がしました。奈良で最古の料亭旅館として名高い「菊水楼」は、今では旅館としてより料亭としての利用が多いようです。
実際泊まってみると、外観、内装とも伝統と格式を感じさせるに十分な雰囲気を保っています。もともと、京都の俵屋など歴史のある旅館が好きですので、個人的には居心地がよかったです。ことに、羽織袴姿のご主人に、玄関で出迎えられると、大事にされているという気持ちが自然とわいてきます。従業員の方たちも超がつくようなベテラン揃いで、もてなすことを心得ており、安心できるサービスでした。
歴史ある建物、重文級の調度品、凝った器でいただく懐石料理と、ハレの舞台装置に囲まれる、数少なくなった正統派料亭旅館だと思いました。
菊水楼
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基本情報
名称: 菊水楼
所在地: 奈良県奈良市高畑町1130
TEL: 0742-23-2001
FAX: 0742-26-0025
室数: 16室
主な施設: 別館和食レストラン ギャラリー 洋食レストラン
URL: なし
プロフィール: 興福寺のすぐそばにある、明治時代中期創業という古い歴史を持つ料亭旅館。江戸時代に建てられた表門や明治時代築の本館および旧本館などが登録有形文化財に指定されている。 当主が羽織袴で客を出迎えるなど、日本的なもてなしの伝統を今も守っている数少ない旅館のひとつ。
泊まった部屋: 牡丹の間 2名利用1泊2食1名分 47,250円(税サ込み)
撮影時期: 2004年12月
投稿者: オンディーン

詳細情報

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江戸時代に作られた表門
菊水楼は興福寺のすぐ傍にあり、宿坊の跡に明治時代中期に建てられた旅館です。入り口は、江戸時代に作られた薬医門と呼ばれる様式の由緒ありそうな門で、登録文化財だとか。
菊水楼の前の坂道を登っていくと、奈良ホテルへ到ります。
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明治中期築、木造の本館と旧本館
門を入ると、広い前庭の奥に木造3階建て入母屋造りの旧本館があります。建物は旧本館と木造2階建ての本館が横に広がるように連なっています。入り口自体、かなり年季の入った風情です。
入り口を入ると、屏風が置かれ、夕方には、羽織袴姿のご主人が自ら客を出迎えます。
右手には、庭に通じる門があり、これも登録文化財だそうです。
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優雅な丸窓とノスタルジックな階段
本館の廊下にある階段は磨きぬかれた踏み板が歴史を感じさせます。廊下の一部は鶯張りになっていて、歩くたびにキュッキュッと鳴ります。飾りに縁取られた丸窓も、昔の職人芸でしょうか。
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少々満艦飾気味の室内
泊まった「牡丹の間」は本館の一番端に位置し、入り口を入ると幅広の内廊下が部屋の奥に伸びています。
内廊下に沿って、右側に10畳と12畳の和室、手前左側に洗面スペースと浴室があります。
写真の左奥の影に化粧台が置かれています。障子の向こう側は庭になっています。
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由緒ある調度品の数々
入り口に近い方の10畳の和室から、奥の12畳の部屋方向を撮った写真です。部屋の両隅に屏風が置かれています。
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立派な床の間
奥の12畳の部屋から10畳の部屋方向を撮った写真です。10畳の部屋は一段高くなっており、アートといってよいような棚と、書の架かった床の間があります。
12畳の部屋には、牡丹が描かれた大きな屏風が置かれ、そばにかなり大きなフラットTVがあります。
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源氏物語絵巻を連想させる几帳
12畳の部屋から内廊下方向を撮った写真です。平安時代の絵巻に出てきそうな「几帳(きちょう)」がありました。
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庭の眺め
12畳の部屋は庭に面しており、狭いながら手入れされた庭を眺められます。手すりにも凝っていることが見てとれます。
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客室の内湯
部屋の内風呂は、檜か槙かわかりませんが、木製の浴槽です。外国人客のために増設されたもので、ほとんどは別棟の浴場を利用します。
男性の浴場は本館の2階から渡り廊下を使って庭を通ることになり、しっかり着込まないと冬は寒いです。
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評判の懐石料理
夕食は、みごとな器に美しく盛り付けられた料理の数々がタイミングよく出されました。特に、先付けに出てきたふぐの白子の照り焼きがおいしかったのが印象に残っています。オリジナル料理の焼きかぶらは、体が温まります。概ね質が高いと思いました。
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素麺がめずらしい朝食
素朴な折敷の上に並べられた朝食の膳は、オーソドックスながらも、吟味された食材を丁寧に調理したことがわかるものでした。
産地ならではでしょうか、温かい素麺が出されたのが珍しかったです。
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From Editor | 編集後記
東京の桜もようやくつぼみを開いたと思ったら、冬に逆戻りしたような寒い1日でした。今週半ばには東京を離れなくてはならないので、はたして花見ができるかどうか・・。 ほんとうに桜の季節は心が落ち着きません。月末からはGWに入りますが、もう手配は終わりましたか?旅の準備期間は、ルートを考えたり、泊まってみたい宿泊先、旅先でのアクティビティなどなど、いろんな可能性を探りつつ、いつもワクワクしてしまいます。 そこから旅が始まっているからでしょうか。

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