長岡市の南東に位置するよもぎひら温泉で、新潟県中越地震により休館していた和泉屋が、8月1日にリマインドオープンしたと聞き、さっそく「がんばれ中越」の気持ちで宿泊してきました。
長岡からよもぎひら温泉に向かう道は、今でもところどころで復旧工事が行われ、手がつけられていない倒壊した家屋を目の当たりにすると、地震の爪あとを実感しました。
ところが、和泉屋に着いてみると、地震で受けた被害が完全に修復され、道中の光景を吹き飛ばすような、とても美しい宿であることに驚かされました。
中越を象徴する錦鯉が元気に泳ぐ玄関前の池や、大浴場入り口付近の立体的な造形、デザインホテルを連想させるロビーラウンジが印象的で、これらはいずれも被災後に行ったリノベーションの成果とのこと。一度は旅館の閉鎖を覚悟した経営陣の大災害をものともしない努力の結晶と、若いスタッフの一生懸命さが感じられる温かなもてなしにエールを贈りたい気持ちになりました。
さらに驚かされたのが、佳味の宿と断言できる食事の水準です。特に、長岡野菜にこだわる生産者から直接仕入れた野菜を使った料理の数々は、越後の夏を象徴する優しい味。これで1万円台半ばの価格帯はきわめてリーズナブル。「がんばれ中越」を抜きにしても、心から推奨できる宿だと思います。 |
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