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Today's hotel |今日のホテル Volume.115
Released at 21 Dec. 2005

ホテルグランデコ
夜にはオトナの時間が楽しめるスキーリゾート
スキーリゾートは、昼間アクティビティを楽しむ場所だからこそ、夜の時間をどのように過ごせるかが大切。裏磐梯にあるホテルグランデコでは、夕食の終わる頃、パブリックスペースにはほとんど人がいなくなり、ゆったりとしたソファが並ぶロビーラウンジはほぼ独占状態でした。暖炉のそばで、薪のはぜる音を聞きながら、ライトアップされた外の雪景色を楽しむ。雪の降る夜は静か。そんな言葉にふさわしい、喧噪のない空間が提供されます。そこに一杯のお酒かハーブティーでもあれば、言うことがありません。ホテルの外に出てみれば、ひとっ子一人いない静かな空間に降る雪が、ホテルの照明に浮かび上がる。コートの袖に雪が結晶のまま舞い降りる。雪のリゾートでなければ過ごせないひとときです。
どちらかといえば、ファミリー向きのスキーリゾートです。昼間には子供たちの声があちこちに響いていますし、食事の水準は平均点、スキーロッカーも混み合うなど、気になるところも目立ちました。しかしながら、露天風呂やサウナの付いた大浴場があるような日本的なスキーリゾートとしては、トータルでの満足度は高い施設だと思います。スキーのベストシーズンは、1月末から2月半ば。雪質は良く、晴れれば、磐梯山をのぞむ雄大な眺めが眼下に広がります。
グランデコ
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基本情報
名称: ホテルグランデコ
所在地: 福島県耶麻郡北塩原村桧原荒砂沢山
TEL: 0241-32-3200
FAX: 0241-32-3215
室数: 106室
主な施設: 温泉大浴場 レストラン ラウンジ 室内温水プール
URL: http://www.grandeco.com/
プロフィール: 1992年開業。スタンダードツインでも約33平米と広めの部屋を多く有する。スキー場と直結しており、便利。東北道郡山IC近くに駐車して、シャトルバスを利用すれば、ノーマルタイヤの車でもOK。また、郡山、福島、会津若松との無料シャトルバスあり。(すべて予約制)
泊まった部屋: デラックスツイン(2004〜05シーズンは、基本料金に追加して、部屋指定が可能だった。)
2005〜06シーズン参考料金:1泊2食リフト券付き2名利用 1名分21,000円〜(税サ込み)
撮影時期: 2005年01月
投稿者: ピクシー

詳細情報

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機能的なエントランス
東急ホテルズが経営するホテルグランデコは、地上4階建てで、長いウイングが両側に広がる建物である。緑色の屋根と薄いピンクの壁という色づかいはちょっと軽めで、ホテルの外観から豪華さは伝わってこない。
エントランスには、大きな円形の車寄せがあり、そこに大きな丸屋根がかけられている。スキーシーズンにおける大きな荷物の積み卸しが、吹雪の時にもスムーズにできるよう工夫がいきとどいた機能的なエントランスだと感じた。
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開放的な昼間のロビーラウンジ
ホテルの玄関を入ると、正面にラウンジ「エトール」がある。落ち着いた色調のソファを配し、一部天窓になっている大きな窓ごしに雪をかぶった林が見渡せ、スキーリゾートの玄関にふさわしい豪華さを感じた。高い天井や白い壁面が空間に明るさと開放感を与え、くつろぎの場を演出している。喫茶もできるが、無料のラウンジとしても使用していた。
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寝心地のよいベッド
宿泊したデラックスツインは、38平米あり、ゆったり過ごせた。ベッドは、純白のリネンが清潔感を感じさせ、若草色のクッションと、名前は知らないが、最近流行っている、明るいエンジ色を基調とした飾り布がアクセントを加えている。
硬めのマットレスと、軽い掛け布団で寝心地のよいベッドだった。
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広々としたリビングスペース
部屋のリビングスペースは広々としており、クローゼットの広さを含め、荷物が多いスキーシーズンにピッタリの設計である。ベッド兼用のソファは、ベッドの飾り布とマッチさせたファブリックを使っている。特筆するような個性はないが、まあまあのインテリアだと思った。
わずかの追加料金で宿泊できるため、デラックスツインを選択したが、インテリアがほぼ同じスタンダードツインも34平米の広さがあり、さほど違いはないのではないか。
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窓の外に広がる冬景色
小さなテラスに置かれたテーブルと椅子が雪に埋もれていた。開放部分が多いため、暖かい部屋の中にいながら、外との一体感を味わえる。
雪をかぶった落葉松林に西陽が当たり、オレンジ色に輝くさまは冬景色に色を添える。
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スマートな収納
ベッドとリビングの中間の壁際に、TVが乗ったサイドボードが置かれている。扉を開けると、左側に、お茶のセットやグラスが取り出しやすいように収められており、右側には空っぽの冷蔵庫が入っていた。スマートな収納に感心させられた。
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ごく普通のバスルーム
壁も床もタイル張りのバスルームは、部屋の広さのわりに狭く、バスタブとトイレの位置が近すぎるのも感心しなかった。
バスローブはあるものの、洗面台はシングルシンクで、バスアメニティにも面白みはない。ただし、洗面台の下にスツールと脱衣用のかごが置かれ、使い勝手はよかった。
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スキーで疲れた後に・・
客室のバスルームが面白みに欠ける分、グランデコには、露天風呂やサウナの付いた温泉大浴場がある。
大浴場の隣にある屋内温水プールは、オールシーズン、子ども連れに人気だろう。
手前のラウンジには無料の自動マッサージ機が3台あり、なかなかの盛況で、いつも満員状態だった。
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美しい眺め
標高1998mの西大嶺の斜面につくられたグランデコスキー場は、ゴンドラの終点から初級者でも滑走可能な3kmのコースがあり、どちらかというとファミリー向き。緩斜面が長すぎるが、おおむね雪質が良く、気持ちの良い斜度のコースがそろっている。
標高1500mを超えるあたりの林の美しさは格別で、葉を落とした樺の木が青空に向かって白い枝を放射状に伸ばしている優美な姿を、そこかしこで見ることができる。
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磐梯山をのぞむ絶景
北東から見る磐梯山は、明治期の噴火の傷が目立たないよう、雪でお化粧してすっくと立っている。山の下に真っ白く見えるのが小野川湖。冬山の雄大な景色を手頃に楽しめるのもスキーリゾートの魅力である。
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平凡だった夕食
夕食は、2泊して和食、洋食とも食したが、あまり印象に残らなかった。写真は、和食の前菜。盛りつけはきれいだが、コース料理全体が平凡な定番料理である。それでも、洋食より和食の方がおすすめ。
スキー場だけで客を呼べる時代でなくなっているだけに、コース料理にこだわらず、たとえば鍋料理でも良いし、ポトフでもステーキ単品でも良いから、本物を提供する工夫がほしいところだ。
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夜のラウンジは大人の空間
夕食を終え、ラウンジ「エトール」を訪れると、そこは人も少なく、静かな大人の空間に姿を変えていた。
室内の照明を暗めに設定し、ライトアップされた雪が青白く浮かび上がる。シルエットになった木々が雪原を取り囲んでいる。静かに音楽が流れ、ソファの辺りだけが明るく照明されていて、会話にも、あるいは読書にも支障がない。グランデコでもっとも充実した時間がそこにある。
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本物の提供が意味するもの
4種類あるハーブティーは、地元産のハーブを使用し、アイスコーヒーは、水出しコーヒーを使用している。
雰囲気のある空間で、このような本物を提供することが、ハードだけでないリゾートの個性となっていくことだろう。
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姿のいい暖炉
エトールのエントランスにある、スキーリゾートでは定番の暖炉。冬の夜、炎に包まれた薪から立ち昇る匂いをかぎ、時折はぜる音を聞いていると、体が芯から温まるような気がしてくる。大きくて四角い煙突や薪が積まれた木製の台車が、石張りの床とよく調和し、いい姿をしていると思った。
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今日も晴れてくれるかな
朝食はビュッフェ形式。ビュッフェ台に盛られたフルーツ、サラダ、ミート、卵料理などは、味も種類もまずまずといったところだが、大きな窓の外に広がる雪景色が良い。明るく、大きな空間の中で、雪を見ながら朝食をとっていると、今日のスキーが楽しみになってくる。それがスキーリゾートの朝食だろう。
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From Editor | 編集後記
各地で大雪とのニュースを聞きながら、この週末に初滑りができるかどうか、気をもんでいる今日この頃です。あまりの大雪ですとスキー場へのアクセスが心配ですし、吹雪だったら滑っても楽しくないし・・。スキーは年明けまで取っておきますか。年末年始お出かけの方も多いことでしょう。楽しい旅になりますよう。

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